令和6年7月11日(木曜日)本日の気まぐれランチは!?
おはようございます。
料理本から「牛肉レシピ」が激減しているそうです。
人気料理家の今井真実さんが最近心配しているのは、牛肉食文化の衰退だそうです。
あるときふと、牛肉好きの自分はもちろん、周りの料理家や編集者も、牛肉レシピの提案を自粛していることに気づいたという。
今井さんのデビュー作『毎日のあたらしい料理』(KADOKAWA)でも、掲載された60レシピ中、肉料理はローストビーフ1品だけ。塊肉の調理法とそのアレンジを紹介した『低温オーブンの肉料理』(グラフィック社)ですら、9種類ある塊肉レシピのうち、牛肉レシピは3ではなく2種類。 「このままだったら牛肉は、焼き肉、しゃぶしゃぶ、すき焼き、ローストビーフといったハレの食事でしか家庭で作られなくなってしまいます。作らなくなると、作り方が分からなくなるし、後世に牛肉レシピを残すことも難しくなる」と訴える。
改めて調べると、牛肉は他の肉に比べて家庭での購入数量が大幅に少ない。
総務省の家計調査によると、令和元年の2019年から4年間の肉消費数量は、1位が豚肉で8キロ弱、次が鶏肉で6キロ前後あるのに対し、牛肉は2キロ前後しかない。どの肉も令和元年が若干少なめで翌年増え、その後はわずかに右肩下がり。2020年が多いのは、コロナ禍に突入したからだろう。
農畜産業振興機構の「令和4年(1~12月)の食肉の家計消費動向」によると、牛肉の消費は外食・中食が約6割、家計消費が約3割を占める。やはり牛肉の家庭消費は少ないのだ。
昔からこうだったわけではない。農水省の食料自給率に関するウェブサイト記事「その2:お肉の自給率」によれば、1960年から、牛肉消費は10年で2倍、20年で3倍、30年で5倍で増加し、1960年度は年間約1キロだった1人当たりの消費量が、ピークの2000年度には7・6キロに達していた。そこから下り坂が始まるのは、2001年に日本でBSE(牛海綿状脳症)が発見されたことがきっかけだ。 考えてみれば、この頃まで圧倒的に人気が高かった料理家、小林カツ代は牛肉レシピをたくさん紹介していた。代表作の肉じゃがはもちろん、「牛肉ときのこの甘辛煮」「牛肉のヒラヒラ焼き」「牛肉とたらのチゲ」など日常の総菜レシピがたくさんある。
価格の問題と環境への負荷
今の料理家たちが自粛しがちなのは、主に二つの要因がある。
一つは牛肉価格の高さ。二つ目は、環境負荷が高い印象だ。 今井さんは、「最初から却下されるだろう、と思いがちです。私もファンの方たちから、『豚小間、助かります!』『鶏むね肉レシピ、待ってました!』と言われると、ついそちらに流れてしまう。あくまで私の体感ですが、業界の雰囲気として、新しい食べ方を提案するより、ウケるレシピに流れがちな傾向はあると思います」と話す。 一方で、焼き肉店にはリーズナブルが売りのチェーン店、希少部位を売りにする店、1頭買いを看板にする店など人気店がたくさんある。ローストビーフ丼も人気で、カフェや定食屋のランチの看板メニューになっている。ホルモン、赤身肉や熟成肉といったブームも次々に起こる。確かに牛肉は外食消費が進んでいる。
和牛より割安なオージービーフ
そんな中、今井さんは2023年10月からオージービーフのアンバサダーになり、現地へも視察した。
オージービーフなら自粛の要因もクリアできる、と気がついたという。その理由について、オージービーフ・ラムの生産者団体、MLA(ミート・アンド・ライブストック・オーストラリア)の中山剛伸さんに聞く。
日本では、1991年に牛肉の輸入が自由化され、輸入量が増加。2016年以降は重量ベースの自給率が4割を切っている。6割を超える輸入牛肉の大半を占めるのがオーストラリアとアメリカで、シェアは干ばつその他の事情で増減はあるが、だいたいは約半分ずつを占める。
オーストラリアにとって、日本は大事な得意先。「ここ数年、干ばつのため生産量が減ったアメリカがオーストラリアから輸入して1位になったのですが、通常は1位の輸出先が日本で、輸出全体の4分の1を占めます」と中山さん。
日本への商業輸出は1953年から、とその関係は半世紀以上に及ぶ。スーパーの中でもイオンは、1974年からオーストラリアの南東部にあるタスマニア島の自社牧場から供給している。 オージービーフはもともと、広大な牧場で牧草を餌に育つ「グラスフェッド」だった。
その場合、牛の種類にもよるが基本的に赤身が中心になる。しかし、日本人はサシが入りやすい和牛に親しんできて柔らかい霜降り肉を好む傾向があるため、脂肪が増えるよう穀物飼料を与える「グレインフェッド」をオーストラリアでも行っている。何しろオーストラリアでは、牛肉の75パーセントを輸出するため取引国の意向は重要なのだ。
本来、餌代が高くつくグレインフェッドより、グラスフェッドの牛肉のほうが安いのだが、日本でグラスフェッドの牛肉は付加価値を付けて高級スーパー、高級レストランなどで扱うケースが目立つ。一般のスーパーの場合、赤身肉は売れないのではないか、とバイヤーが敬遠するようで、グレインフェッドが中心になる。いずれにせよ、和牛よりオージービーフは割安である。
グレインフェッドの場合も、「子牛のうちは穀物飼料を食べられないこともあり、11~12か月までは牧草肥育を行い、その後100~300日間ぐらいかけて、体重が600キロ程度になるまで穀物飼料を与えて出荷します」と中山さん。
牧場を見学した今井さんは、「牛たちが何もストレスを感じていなさそう。すごくよく考えて大切に育てられている様子がわかった」と言い、現地で食べたいろいろな種類のオージービーフについて、「味が濃くて食べ飽きない。
とろける柔らかさではないんですが、ちゃんと咀嚼できるし、噛むうちに味が出てくる。タンパク質を摂っている実感があります」と興奮気味に話す。
環境負荷を抑える取り組みも増えつつある
牛の畜産が環境に悪い、と言われる要因はいくつもあるが、そのうち指摘が多い二つをオージービーフはクリアしている、と中山さんは主張する。
批判の一つは、人間が直接食べる何倍もの穀物を牛が食べるため、食糧難の要因になっていると言われること。 しかし、オーストラリアは穀物自給率が200パーセント超えで、日本も小麦を大量に輸入している。国産穀物で飼料を作れるため、肉骨粉が混入することもなく、オーストラリアでBSEが発生したことはない。しかしもちろん、安全性を担保するトレーサビリティシステムは確立されている。
もう一つは、牛のゲップがメタンガスを多く含むため、地球温暖化の原因になっているというもの。オーストラリアでは、餌を工夫し牛のゲップからメタンガスを減らす努力を行っている。大幅にメタンガスを減らせるアスパラゴプシス(和名:カギケノリ)』と呼ばれる赤紫色の海藻を、飼料に混ぜる。 牧草は、イネ科のフェスクやライグラス、マメ科のルーサンなどで、「マメ科の植物も、メタンガス排出量を10~20パーセント削減します。また、炭素を吸収するために木を植える、工場や屠畜場、肥育場で再生可能エネルギーに変えるなどしています。
カーボンニュートラルを実現した牧場では、カーボンニュートラルビーフというブランドで出荷しているほどです」と中山さんは説明する。 こうした取り組みが世界に広がれば、もしかすると世界の人たちが牛肉を食べ続けても、地球環境への負荷は軽くなるかもしれない。もちろん、オーストラリアで牛が食べている穀物飼料を、穀物が不足している国が輸入すれば飢餓をもっと減らせる、という論も成り立たないわけではないが。 日本の畜産現場でも、短角牛など放牧を主体にした畜産が増え始めている。畜産農家の間でも、国産飼料を使う試みが広がっている。輸入の穀物飼料の使用を減らせば、食料自給率も上がる。
牛肉文化を残していきたい
『「食」の図書館 牛肉の歴史』(ローナ・ピアッティ=ファーネル著、富永佐知子訳、原書房)によると、牛は紀元前8000年頃から中東地域で飼育されていたと言われており、ヨーロッパやアフリカ、中東の古代文明には牛が聖獣としてあがめられた例も多い。
人類と共に、家畜として長い歴史を刻んでいる。日本は明治時代までは、主に役牛だったが、廃用牛は江戸時代でも食べられていた。家畜としての牛を完全になくしてしまうことは、思わぬところで大きな弊害が生じる可能性もあるのではないか。 食文化としての役割も大きい。
今井さんは「後世に伝えていく意味でも、料理を作り続ける、レシピを作ることも大事です。しゃぶしゃぶやすき焼きは簡単な料理なので、例えば牛こま肉とたっぷりの野菜で、ふだんの食事に食べてもいいんですよ」と話す。
あわせてオージービーフの食べ方も聞いた。
「赤身が多いので、おいしいのはステーキやローストビーフです。塊肉を生のままそぎ切りして油にシャッシャと漬けるオイルフォンデユもいいですよ。きれいに切れなくても、食べたときにほぐれるので構いません。サイコロステーキもおすすめ。赤身はなるべくレアでいただくほうがおいしいので、小さく切ったり、薄切りした肉の場合、余熱で色が変わる程度に火を通せば十分。
しゃぶしゃぶは弱火で、サイコロステーキは中火で焼き、ステーキは中火で両面2分ずつ程度焼いてから薄く削ぎ切りしてください。肉じゃが、すき焼き、牛丼、肉すいも、牛肉は最後に入れるとよいですよ」と話す。
確かに、文化が消えるのは残念過ぎる。ヴィーガンや宗教上の禁忌があるといった人を除いて、たまには割安な肉を選ぶ、あるいはちょっとしたご褒美にするなどして、牛肉を食べ続けるのもよいのではないだろうか。
毎日見ている牛肉ですが、見えない所でいろいろな工夫がされてるんですね。
改めて勉強になりました。
大切にしていきたいです。
さて!本日の気まぐれランチは「黒毛和牛ステーキ丼」で御座います!
知る人ぞ知る和豪のオープン当初から愛されているランチメニューです!
A4・A5ランクの黒毛和牛を薄切りにして、秘伝のだし醤油を絡ませた丼ぶりはまさに逸品。
「流れる肉汁にご飯が止まりません!
10食限定で1,500円でのご用意で御座います!
それでは本日もお客様の御来店お待ちしております!
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